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ギャップをデザインする

ADKクリエイティブ・ノート

繊細なのに大胆!?

突然ですが、僕は野鳥撮影が趣味です。休日は都会の喧騒を離れ、鳥たちのさえずりに耳を傾けながら森の奥へ。ほんの小さなさえずりが、限りなく豊かな出会いへと導いてくれる。そんな癒しの時間をこよなく愛しています。

一方、学生時代はパンクバンドを組んでボーカルを担当。校内のルールをブチ破って他校の生徒とともに体育館で爆音ゲリラライブを強行! こっぴどく先生に怒られましたが、 今となっては良い思い出です。

真ん中が僕です。

みなさんは今と昔の自分に、ギャップはありませんか?「こう見えて若い時は意外とOOだった!」というエピソード、よくありますよね。

はじめまして。繊細なのに大胆!?なギャップをもつ男、 アートディレクターの齋藤正和と申します。 本質にど真ん中の「太くて強いクリエイティブ」で、 長期にわたって愛されるブランドを作ることを信条とする「BOLD EXPERIENCE」をコンセプトに掲げたチームに所属しています。

冒頭のエピソードでお伝えしたかったのは、野鳥の生態系でも僕の武勇伝でもなく、「ギャップ」のお話。僕はギャップをコントロールすることが、「太くて強いクリエイティブ」を生み出す上で、とても重要なファクターになると考えています。


世の中に存在する
良いギャップと悪いギャップ

・驚きや感動を生み出す「良いギャップ」。

例えば、

・おばあちゃんなのにDJ♪

とか、

・おじいちゃんなのに懸垂が100回できる! 
・超辛口タレントがこっそり慈善活動していた。

など
最初のイメージから
ポジティブに印象が変化するケースは、
驚きや感動をうみだす
「良いギャップ」と言えます。

・思いもよらない「悪いギャップ」

一方で「悪いギャップ」。

・妻にプレゼントをしたが、
 他に欲しいものがあった。
・頑張って入社してみたが、
 自分とは全然合わない会社だった。
・グルメ情報サイトで知ったレストランが、
 イメージと違う味だった。

など、お互いの情報がうまく伝達されないで
起こるのが「悪いギャップ」
と言えます。

・ギャップをコントロールする?

良いギャップは驚きや感動を増幅する効果があり、悪いギャップは、お互いに良い関係を築けない原因にもなるので、修正する必要があります。

つまり「ギャップ」をコントロールできると、世の中の人へ有益な情報をしっかりと届けることができる。そう気付いたキッカケは、デザイナー時代のとあるお仕事でした。


ギャップに気付いたキッカケ

・理想と現実

デザイナーとして働き始めた頃の僕にとって、広告業界は見るもの全てが華々しく映りました。理屈を超えて訴えかける強烈なビジュアルの数々に刺激をうけながら、日々の仕事に邁進しました。

しかしそんな憧れとは裏腹に、アイデアを出しても全然採用されない!デザインもセンスが無いと一刀両断!せまりくる睡魔と戦いながら、どうやったら憧れの広告のように、圧倒的な存在感を放つデザインにできるか、理想と現実のギャップにもがく毎日。

一方その頃の僕は、デザイン制作会社の新人社員。

クライアントさん。

代理店営業担当

代理店クリエイティブディレクター(CD)

代理店アートディレクター (AD)

制作会社、上司アートディレクター(AD)

先輩デザイナー

デザイナー  ←当時の僕

ご依頼主のクライアントさんは遥か遠い存在であるがゆえに、広告で伝えたいメッセージの根本的な意思や目的を、しっかりと感じ取れていませんでした。なかなか理想通りにはいかない日々の仕事に、「自分は末端の存在なんだ」というモヤモヤしたフラストレーションを感じ始めていました。

・熱量のギャップ

そんなある日、某劇団の公演ポスター制作の依頼がありました。 友人を通しての依頼だったので他のスタッフは介在せず、はじめて自分1人でジャッジできる仕事。

劇団代表であり、脚本・演出家のOさんは、演劇で社会へ物申す!と言わんばかりのめちゃくちゃ熱い人。どうもそれまで担当していた人のデザインは、Oさんは気に入らないらしい。集客もイマイチ振るわず、何かを変えたくて声をかけたとのこと。

物語は夜間中学を舞台にした人情劇。恵まれない生い立ちで読み書きができない生徒たち。(演じる俳優たちは10代〜60代の超個性的な面々。)いじめや隠蔽がなくならない現代で、「学校」という場所の本質を問い直したい。そんな想いをギラギラした目で語ってくる。

この情熱を正しく世に届けねば、いや届けたい!と思い、デザインにも熱が入りました。 夜間学校に通う生徒たちが眺めたであろう夕日をモチーフに人情味あふれるイラストでデザインし、不器用でもひたむきに意志を伝えようとする生徒たちの想いを、荒い手書き文字のタイトルデザインで表現しました。

5案制作し、左の夕日案が採用に。

Oさんにはとても喜んでいただき、公演も見事完売!俳優たちのモチベーションもあがり、劇団の今後にもいい影響を期待できる、とありがたい報告もいただけました。Oさんの熱い想いがしっかり世に届いてなかった、というギャップを、デザインでお手伝いができたと実感したお仕事でした。

・「悪いギャップ」を埋めた体験

もうひとつ、こんな経験もありました。 デザイナー時代に、とあるショッピングモールの販促デザインを担当していた時のこと。営業担当から一通のメールが届きました。「齋藤さん、どうしましょう、、」どうやら、クライアントさんの意向とCDの意見、ADの主張、営業担当の忖度が錯綜して困り果てている模様。

けれども、よくよく話を聴いてみると、根本的な目指す方向性は同じなのに、主張の違いが感情的にこじれて「悪いギャップ」が生まれているだけだと感じたのです。

そこで、お互いの主張をヒアリングし「こういうことでどうでしょう?」とデザインにしてメールで営業担当に送りました。しばらくして「ありがとうございます!CDもADもクライアントもOKもらいました!こちらで進めてください〜!」との返信が。

明確なアウトプットがない状態で議論をすすめると、少しの主張の違いが頭の中のイメージで膨れ上がり、議論が錯綜することはよくあります。そういった時に、デザインの力を信じていったん形にしてみることでギャップを埋められる!と実感した経験でした。

【実例紹介】
「良いギャップ」を生んだ広告

先日担当させていただいたお仕事を、ひとつご紹介させてください。

こちらは日経新聞に掲載した
損保ジャパン様の広告。
差し出された名刺に、

「社長のみなさま 
保険を見直すべきなのは、
私たちの方でした。」

というコピー。
保険会社が保険を見直すの?
保険を見直すのって、普通はユーザーのはず。
そう思いますよね。
ここに「良いギャップ」が生まれています。

これは従来の保険の価値を超えたサービスに挑戦する決意表明。
保険は、病気や事故が起こった時の金銭補償でお客様に安心をお届けしていますが、SOMPOグループは社会課題の根本解決にさまざまな角度から取り組むことで、保険を超える安心への挑戦をはじめました。

日本の経済を支える中小企業への貢献に力をいれ、従来の保険の価値を超えたサービスに挑戦する決意を、名刺を差し出す誠実なビジュアルで表現する広告にしました。

ギャップを操るのが、
理想のアートディレクター。

ここまでご紹介したように、デザインで、ギャップはコントロールすることができます。悪いギャップを埋める、良いギャップをつくる、それを目的に応じて自在に操ることができるのが、理想のアートディレクターだと考えています。

人の目に触れる第一印象を担い、企業のビジョンや商品の特性をきめ細かくインプットし、 一つの表現に落とし込むノウハウがある。そこに、「ギャップ」を持ち込むことによって、効果を最大化できます。

世の中に蔓延する悪いギャップを埋めて、
より強い絆を。
あっと驚く良いギャップをつくって、
より強い体験を。

僕らのルームコンセプトBOLD EXPERIENCEは
「強くて太いクリエイティブ」を指針にしています。

もしもクライアントさんの想いが
十分世の中に伝わっていない、などの
意図しない悪いギャップが起こっている場合、
我々が一番近くでヒアリングし
世の中の人々へ正しく伝えることで、
企業とユーザーの間により強い絆を生み出します。

また、新しいサービスが始まる!や、
自慢の商品をしっかり打ち出したい!
といった場合は、驚きやインパクトのある
良いギャップを与えることで効果を最大化し、
強い体験を生むことができます。

強い絆、強い体験をつくる。
そこに、僕なりの
BOLD EXPERIENCEの信念があります。

僕らのルームには、BOLD EXPERIENCEを体現する熱い情熱をもったクリエイティブディレクターをはじめ、経験豊富なコピーライター、プランナーが揃っております。お困りの際は、ぜひお声かけください!最後までお読みいただき、ありがとうございました。


齋藤正和/アートディレクター
岩手県出身。デザイン制作会社を経て、ADKクリエイティブ・ワンに所属。

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