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元九州営業が実感たっぷりに語ります。B2B広告って、優秀な営業になる。

はじめまして。
ADKという広告会社のクリエイティブ部署において、B2Bクリエイティブに強みを持つチームに所属するCMプランナー盛 雅功と申します。

苗字も名前も珍しいため、まず読めないのがお約束だったりします。最後に読み仮名が出てきますので、ぜひ最後までお付き合いください!笑

もう少しだけ自己紹介を続けます!
私は東京生まれ東京育ち。幼稚園〜大学までずっと東京で過ごしていましたが、実は盛家のルーツは鹿児島県、奄美列島の喜界島にあります。

壇ノ浦で負けて流れ着いた平家の落武者が祖先のようです。平資盛、平有盛、平行盛・・・平家は「盛」という字がみんな付きますね。

そんな由緒正しき家系(落武者だけど)に生まれたことを知ったのは、初配属が決まる前日。まさかの家系図が見つかるというびっくりな展開。(江戸時代の天保から現在まで続いているってすごい・・・)

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そして次の日・・・
前日の出来事がまるで暗示だったかの如く、「盛、配属は九州支社」。

高らかに会議室に響きわたる人事の声。縁はあったみたいだけど、実は一度も行ったことがない九州での生活がここから始まるのでした...。


うちの会社、思った以上に九州で知られてないのか・・・

九州支社で、配属は営業に。
慣れないスーツを着ながら先輩の後をついていき、試用期間も終えた10月頃、上司から会議室へ呼ばれます。

「盛くん、もう正社員やな。じゃあ、飛び込みしてみよっか」
「飛び込み?!?!」


アタックリストを自分で探して、いざ電話営業へ。といっても、総合広告代理店では業界3位だし?話くらいは聞いてもらえるだろ、ってどこかで思ってたりなんかして。

でも現実は甘くなかった。

「あ、私ADKの盛と申します。広告を担当されている部署にお繋ぎいただいてもよろしいでしょうか?」
「エーデ・・・?不動産かい?うちは不動産興味ないよ。ガチャッ!!」
   ※実話です
「あ、私広告代理店ADKの盛と申します。広告を担当されている部署にお繋ぎいただいてもよろしいでしょうか?」
「イージーケー?」
「エー・ディー・ケーです」
「イーデーケーね。担当者に伝えて折り返しします」
・・・もちろん電話が鳴ることはなく。

どうにかアポイントをとることができて、会いに行くことができても。

「実はADKは日本で3番手の広告代理店でして・・・」
「うちは昔から西●さんと、三●さんと取引しててね〜、ADKさん?ちょっと知らないですね〜。」
「・・・。」


地方ならでは、地場の代理店が強い環境も確かにあるけれど・・・

うちの会社、全然知られてないのか・・・。

ってか、自社紹介だけで終わってしまって、全然具体の話までいけない。気がつけば一年が過ぎ去っていました・・・。


優秀な営業マンって...?

ある日、上司の新規営業についていったとき。目から鱗が落ちるとはこういうことか!という衝撃的な経験をします。

名刺を交換した後、会社紹介のパンフレットを先方にお渡し。あ、上司も同じなんだな〜って思っていたところで...

「ADK知らないですよね、ドラえもんの会社くらいに思ってください」
  (・・・え?それだけ?)
「お話ししたかったのはこちらで...」
  (なに?それ?)
「競合のCM表現と、ADKの事例を動画でお持ちしました。」
  (うわぁ、食いついた!)
「ちなみに、御社の競合の出稿状況がこちらで。結構広告打ってます」
  (納得してる...)
「実は、ADKにはこの分野を専門に扱っている部署がありまして。」
  (クライアント興味津々じゃん)
「もし、興味ありましたら事例レクチャーとしてマーケターを呼んで勉強会しませんか?」
  (次の約束につなげた・・・)


みなさん、この時私が受けた衝撃をわかっていただけましたでしょうか?そう、私は自社を知ってもらうことばかりに気を取られ、相手からしたらどうでもいいお話をずっと語っていたのに対し、上司は自社を語らず相手の聞きたいことだけに終始していたのです!当たり前に思えるかもしれませんが、実はすごい発見!(営業経験者の方だったら、きっっっとわかっていただけるはず!!!)

九州支社にいた3年という短い在職中に、いくつかお仕事をいただくことができたのも、この体験が下敷きになったことは言わずもがなであります。

ここで、僭越ながら盛的に思う優秀な営業POINT!
■入り口は相手が聞きたいことを端的に
■自社自慢より何ができるのかを伝える
■具体的なアクションで伝える

これは、いまでも営業さんを見るとできてるのかな〜ってついチェックしてしまう項目だったりします。

そして、このお話は営業だけにとどまりません。実は、B2Bクリエイティブにとって、とっても重要なPOINTになるのです。(長くなりました。次からようやくクリエイティブのお話です。汗)


巷に溢れているB2B広告、ちゃんと営業できてるのかな?

そう思ったきっかけは、よく見るタクシー広告でした。社名を連呼したり、独特なポーズで記号化したりと。広告手法として、とてもオーソドックスで強い表現ではありますがB2B業界で営業をしていた身としてはちょっと複雑な気持ちになりました。

うちの会社はこういう会社ですって、
取引先にCMを見せてちゃんと仕事につながるのだろうか?

B2Bって金額の大きな取引も多いし、長期的なお付き合いにもなる、何よりもちゃんと信頼できる会社なのかってとっても大事。

さらに、B2B広告は日用品に代表されるB2C広告と役割が違って、広告が購買にすぐつながるわけではありません。広告はツールとなってビジネスを支え、お客さまからの信頼獲得を目指します。そして、信頼ができてはじめて実際のお仕事として成り立っていきます。

そうした視点で、改めて広告群をみていくと営業時代に苦労した自分と重なるところがあったりします。それは、自社のことを必死に覚えてもらうことに力点を置くあまり、本当に伝えなければいけない何をしてくれるのかが語られていないということ。広告のためだけの広告で終わってしまっているのです。
※もちろん広告は目的がありますので、目的次第ではあるのですが...


B2B広告の役割を、優秀な営業マンとして考える。

では、あんたのとこはどうなのよ?というお声が聞こえてきます。笑
ここからは、私がどのようにB2B広告を考えているのかを少しだけお話させていただきます。

汗をかいてやっといただいた少ない営業機会に、短い時間で相手先へもたらすメリットを簡潔に説明、専門用語の話も分かりやすく解きほぐした言葉で伝えてくれて、掴みある表現でその後に続くトークのきっかけづくりもしてくれる・・・。この役割全部を一通りおさえてくれるのが、B2B広告だと思っています。そう、私はB2B広告の役割を営業マンとして捉えています。

さて、この営業マンにどう何を語らせるか。ここで、私が優秀な営業だと感じていた要素が役に立ちます。つまり...

■入り口は相手が聞きたいことを端的に
掴みで引き込む
■自社自慢より何ができるのかを伝える
自分の事でなく相手のメリットで語る
■具体的なアクションで伝える
事例でイメージを想起させる


これプラス、私はCMプランナーという職種で動画を主戦場としていますから、動画のトーン&マナーも考えます。その時に大事にしているのが、自分が営業としてお客さんと向き合う場面を想像して、どんな人に隣で自社の説明をして貰いたいかという「人柄」の決定です。

誠実に真摯に語る人がいいのか、少しお茶目でウィットに富んだ人がいいのか、実直な職人気質の人がいいのか。あえての新入社員みたいな初々しさが見える人がいいのか。

この人柄の決定は、動画全体の印象、そして社としての印象とも紐づくため個人的にはとても大事にしているポイントだったりします。また、この設定がナレーション / セリフの言い回しや、映像のトーンを決めていきます。

もちろん、これは大きな構成と側の話ですので、ここから難しい技術だったり専門用語をより簡単にわかりやすく翻訳して、伝わる言葉に変えていくコピーライティングの作業がはじまります。コピーについては是非同じB2Bルームの鹿野さんの記事をお読みください!

元地方公務員が実践する、よく効くB2Bコピーライティング

こうした工程を経て、ただ名前を覚えてもらうだけの営業マンではなく、相手の聞きたいところまで手が届く優秀な営業マンへと育てていきます。


あなたの広告、ちゃんと優秀な営業マンになってますか?

ここまで読んでいただいてありがとうございました。B2B広告に求められている役割と表現について、私独自の解釈ではありますが思っていることを書かせていただきました。

もちろん、「まずは社名だけを残すのが大事なんだ!」ってお声もわかりますし、私のお仕事でもそうした広告の考え方で作っているものは沢山あります。ただ、B2B広告としてつくる広告には検索数や認知率、コンバージョン数といった目に見えるものも大事ですが、それと同じくらい広告が営業として機能できるかどうかも大事です。同じB2B業種の営業をしていたからこそ、心から思うところであります。

もし今つくられているB2B広告があまり機能していないと思ったら、はじめてのB2B広告、何から始めればいいかわからないかたがいたら、ぜひお気軽に私どもB2Bルームにお声がけをいただけたらと思います。

あなたの広告、ちゃんと優秀な営業マンになってますか?

(ADK CREATIVE MALL 特設サイトはこちらから)
(われらがB2Bルーム長のnoteはこちらから)
(B2Bのコピーライティングが知りたい人はこちらから)


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盛雅功(もり がく)/  CMプランナー
九州での3年間の営業職を経て、クリエイティブ職へ転局。
日々心も身体も成長中。B2B以外にも、沖縄の言葉を守ったり、シズルものや、アプリゲームにカードゲーム、カードローンまで幅広くやってます。
広告電通賞フィルム広告部門銀賞、エリアアクティビティ部門銀賞
JAAASDGsポスター優秀賞を受賞。




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