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ライフデザイン・クリエイティブって、 “Howhat to say?”

はじめまして、ADK の細川万理と申します。ソリューションアイデアの専門店街「ADK CREATIVE MALL」で「ライフデザイン」をテーマとしたチームを運営しています。

ライフデザインという看板に、生活者目線でクリエイティブを設計する、という意図をこめていますが、「なんだかフツーな感じ」ですかね。「そんなの、百万年前から言われてるよね?」かもしれないですよね。自覚しております。でも、生活者の気持ちに寄り添い、本音にこたえるコミュニケーションを目指す、そんな当たり前にこだわりたいし、やっぱりそこに本質があるんじゃないかなぁと思っています。

元ストプラという、「黒歴史」。

このライフデザインというテーマ、ソリューションを導くための方法論というより、姿勢と言った方がしっくりくるかもしれません。
どんな手法で、構造で、表現を設計していくかは、とても重要。でもそのひとつ手前で、仕事を発注いただくクライアントさんやターゲットとなる生活者に、日常的な感覚から新たな視点や発見を提示し、目からウロコを落としていただけるプロでありたい。

それを意識するようになったのは、私自身がマーケティングセクションの出身だからかもしれません。新卒でADK に入社してから5年余りの間、ストラテジックプランナー(以下、ストプラ)の端くれとして仕事に関わっていました。
とはいえ、長らく元ストプラであることはすっかり忘れ、クリエイター道を追い求めてきた私。どんな心境の変化が起こったのか…?

What to say?とHow to say?

ここで少し、広告制作の思考フローについてふれさせていただくと、よくWhat to say?(何を言うか)How to say?(どう言うか)という言葉でコミュニケーションの構造を整理します。前者は、たとえば自動車であれば駆動力、安全性能など、その商品のどの特長を切り取って伝えたら、ターゲットはぐっとくるのかを規定する作業。消費者調査や市場分析を行うストプラが担うことが多い領域です。一方、How to say?はどんな言葉で、映像で、デザインで表現したら、ターゲットを動かすことができるのかを突き詰めるパートで、クリエイターの腕が鳴る部分です。

元ストプラとはいえ、希望してクリエイティブに異動した私が好きなのは、やっぱり後者のHow to say?のほう。実はけっこう最近まで、「What to say ?は誰か決めてよ。決めてくれたら、おもしろい企画考えるからさ」と思っていました、本気で。元ストプラなのに。でも、それだと戦略と表現にズレが生じて一気通貫した提案ができなかったり、時に訴求内容に疑問を感じたまま提案に至ることもあったりして、結果、競合プレゼンテーションでは負けの山が築かれていきました。がっくりうなだれる中で、生活者の本音をとらえるWhat to say ?の部分がぶれていては強い表現も生まれないと、ようやく原点回帰したわけです。

Howhat to say? 
「どんなさじ加減で、なんと言うか」が大事だと気づいた件。

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ただし、実際の仕事の中では、「安い」「早い」みたいにスパッと訴求点を導き出せることの方が少なく、「ただ安いのではなく、割引率が高いということが重要」とか「しっかりサポートがあった上での対応の早さ」みたいに、繊細なチューニングが必要だと感じています。同時に、How to say?と完全に切り離してとらえられるものでもなく、伝え方次第で、「何を」の部分が一気に魅力的なものになることもしばしば。What とHowの中間、Howhat to say?とでも言ってみましょうか。そこがクリエイティブの力を発揮すべき領域でもあったと気づいた時、青い鳥を見つけたような気持ちになりました。

もちろんクリエイターとして、どう表現を構築していくかにはとことんこだわりたいですが、生活者の視点に根ざした軸をしっかり規定する。そこを得意技としたチームというのも、アリではと思っています。

生活者目線と女性目線の接地面。

ところで、女性メンバーに多く在籍してもらっていることも、チームの特徴の1つ。化粧品、ファッション、健康食品など、女性向けの商材を担当させていただく機会も多いです。

全人類の約半分を占める女性に向けたコミュニケーションを考えるにあたって、同じ女性である自分の感性や経験を活かせるのであれば、ぜひ活用したいですし、女性商材に強いチームとして指名いただけるとしたら、嬉しい限りです。
そして、この「女性目線チーム」であることが、ライフデザイン・クリエイティブとしての強みにもなりうると思っています。

ただし、私自身、女性商材にこだわるぞ、という感覚はありません。昨今の市場を覗いてみても、例えばターゲットが男性メインだった某作業着ブランドがレディス商品を出してヒットしていたり、大人の女性を意識した健康志向のスナック菓子が生まれていたり。女性がメインターゲットになり得ていなかったカテゴリーでも、女性の存在に目を向けることでビジネスチャンスが広がるケースが増えている印象です。今後もそんな動きが活発化していくとしたら、女性目線は、より幅広いターゲット、より大きな市場で力を発揮するはず。

またそれとは逆に、生活様式や価値観が多様化する中、化粧品やトイレタリーなど、これまで女性中心だった市場に男性が流入しているケースも増えているように感じます。そこでも女性目線へのカウンターとして男性目線をいかにとらえ、どんなコミュニケーションをつくれるか、とても興味があります。

生活者目線と女性目線の接地面は、ますます刺激的でポテンシャルあふれる領域になっていく。ジェンダーニュートラルの流れが加速していく時代、女性向け商材を手がけて得た体幹は、いろんな仕事に拡張していける予感がします。

ライフって、生活。人生。生命。だからこそ。

ライフデザインにこめた思いについて、つらつら書いてきましたが、最後にこれから目指していきたいことを。

広告のキャンペーンは、短期間で集中的に実施するケースが多く、数ヶ月にわたって制作してきたCMが、わずか1週間のオンエアで終了、なんてことも珍しくありません。だからこそ、広告の仕事は、ライフを点でズバッと切り取る鋭さが勝負だったりします。でも、点で切り取ったライフ=生活も、線だと人生、面だと生命、ととらえられる。人生100年時代、一人ひとりの寿命が長くなり、一つひとつの商品とつき合う時間も長くなっていくとしたら。これまでの広告の枠を超え、ターゲットとの絆づくりまで見据えた、より大きな時間軸でのコミュニケーション設計が鍵になっていくはず。私もこれから年齢を重ねていきますし、ライフデザイン的な発想を、いつの時代にも通用する俯瞰的・長期的なコミュニケーションに展開していきたいです。生活者の本音のそばで手がけた仕事が、たとえ小さくても未来へと通じる風穴になったら幸せです。

ここまでおつき合いいただき、ありがとうございました。
こんなことでご相談がありましたら、ぜひお声がけください。

・生活者の本音を引き出し、ソリューションを導きたい。
・女性ならではの視点を、コミュニケーションに活かしたい。
・時代の価値観を汲んだ社会性のあるテーマで、生活者とエンゲージしたい。


ソリューションアイデアの専門店街「ADK CREATIVE MALL」には、さまざまな視点で専門性を発揮しているプロフェッショナルが集結しています。リレー形式でお届けする「ADKクリエイティブ・ノート」、またぜひ覗きにきてください!

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細川プロフィール写真_mono 2

クリエイティブディレクター / コピーライター
細川 万理      Mari Hosokawa

マーケティング職を経て、クリエイティブセクションへ転局。
TVCM/WEB/グラフィックを中心にクリエイティブ・ディレクター、
コピーライター、CMプランナーとして活動。
女性ならではの視点を生かし、生活者のインサイトを捉えた
コミュニケーション立案が得意。



専門性によって課題解決のブレーンが選べる業界初のクリエイター専門店街「ADK CREATIVE MALL」。  クリエイティブの力であらゆる課題を解決するクリエイターたちの頭の中を大公開。