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広告の未来は、プリキュア朝活早口オタクに託されたあ!!

「プリキュア朝活早口オタク」という称号


はじめまして、ADKクリエイティブ・ワンの福島滉大と申します。

突然ですが、今年のプリキュアのテーマを知っていますか?(ニチャア…)
流石にこれはカンタン過ぎますよねぇ!!
・・・はい、そうです。

ご存知の通り『メイクでチェンジ!ムテキのやる気!』です。

僕は毎週日曜朝8:30のアニメ番組「プリキュア」シリーズに「ムテキのやる気!」をもらって活きる糧としている人間です。しかし現実世界ではプリキュアのように“華やかでみんなの人気者でキラキラな”自分には、なかなかなれない厳しい現実をことあるごとに思い知らされます。。。

僕の主な特徴は・・・
・アニメが好きです。
・秋葉原徒歩圏内に在住です。
・自分の好きなものを語るときに限り、早口になります。
・日曜日の朝活として、毎週欠かさずプリキュアを視聴しています。

だいたい挙げていくとこんなところでして、世の中では僕のような人種を「オタク」と形容するのですが、そんな僕はADKクリエイティブ・ワンでCMプランナーという肩書きを名乗っており、日々四苦八苦しながらCMの企画を考えております。

そもそも広告会社って僕のようにオタクっぽいやつとは無縁であり、前述したプリキュアみたいな「ムテキのやる気!」に満ちあふれた“華やかでみんなの人気者でキラキラな”人種にしか向かない仕事なんじゃないか?と思われる方もいると思います。

いや〜確かに、とにかく自分に自信のある人はたくさんいるし、仲の良い先輩が広告賞獲って有名になっていくし、アイスブレイクの話で滑った後はプレゼンも滑るし、リモートワークになってからPCの見過ぎが加速して視力が0.8も下がるし・・・

でっ!!!!!もっ!!!!!
広告会社にはオタクとしての知識(スキル?)が活きる場所は意外にも結構あるんです。今日は皆さんに僕のような後ろ指さされがちなオタクの広告クリエイターが出せる付加価値の出し方について触れられたらと思います。「(なんか早口で喋りそうだけど、)一回コイツに仕事頼んでみるか〜」と一人でも思わせたら僕の勝ちということでよろしくお願いします。

僕の所属するADKクリエイティブ・ワンでは専門性によってクリエイターをルームという単位で区分けした上で、さらに各ルームの専門性を見える化するべく、ルームコンセプトなるものが存在します。

そして、僕はその中の宮田ルームというチームに所属していますが、宮田ルームのコンセプトは「フルファネル・ユニークネス」となっています。これはTVCMで達成し得た従来的な「認知」のコミュニケーションだけでなく、そこから「ファン育成」までをも専門的に提供していくことをミッションとしています。

なので、今回は「フルファネル・ユニークネス」にも絡めつつ、こんなオタクの僕なりに(だからこそ)仕事で出せるバリューについてご説明できればと思います。


オタクの特効薬「フルファネル・ユニークネス」


上述の通り、「フルファネル・ユニークネス」は商品・サービスの「ファン育成」とは切っても切り離せない関係なのですが、そもそも僕の大好きなアニメやゲームコンテンツのマーケティングは、いわゆるファンマーケティングのど真ん中に位置づけられます。

というのも、アニメやゲームなどのコンテンツはいかにその作品を認知させ、ファンを形成し育てていくか?という課題と常に向き合っています。

僕自身は仕事面でも趣味が影響してなのか(いや、絶対そうなんですけど…)キャラクターIPやゲームのプロモーション案件を任されることが非常に多いのですが、もっぱらそうなるとそのコンテンツのファンを喜ばせるための表現開発、つまりはファンマーケティングを常日頃、たとえトイレの最中であっても考え続けるような生活を送らなければいけないのです。

このように“オタク向け案件”は、「フルファネル・ユニークネス」が標榜する「ファン育成」という観点から見ても、非常に相性が良いんですよね。

具体的にはどんなアウトプットをしているのかといえば、前提としてはCMプランナーという肩書きからお察し頂ける通り、TVというメディアで流すために最適な企画というものを考えることが多いのですが、「オタクのフルファネル・ユニークネス」ともなるとそれだけというわけにもいかず、SNSを絡めた案件も多く担当しております。


Twitterってアイコンやたらアニメキャラなの、なんで???

上記タイトルの通り、オタクと特に結びつきの強いマーケティングツールはTwitterです。
オタクにとっては「Twitter=SNS」と言われているぐらい、日々の業務においてTwitterの動画広告や話題化施策の提案を求められます。

簡単に理由を説明すると、FacebookやInstagramは自身のことを発信するメディアなのですが、Twitterは第三者に自分の好きなコンテンツをシェアすることに、特に主眼を置いたメディアだからです。(ちなみにFacebookは「Look at me.」のメディア、Twitterは「Look at this.」のメディアとかよく言われています。)

つまり、「この動画おもしれーから見てくれ〜!」もしかり、キャラクターIPやゲームコンテンツなんかであれば「この作品を見てくれ〜!」と言った感じで他人にシェアをするTwitterは相性が良く、マーケティングツールとしては欠かせないものになっているのです。

だからこそ、ゲーム案件、アニメ案件の仕事が多い福島はTwitterを絡めたキャンペーンを依頼されることが多く、自身の担当した施策のいいね!やリツイートの数を監視しつつ、そのパフォーマンスに至った理由なんかを考えることもしばしば。という今日この頃でございます。


こんな視点が実は効果的オタク目線

では1つだけ直近担当したクライアント様の事例をご紹介いたします。
Wright Flyer Studios様というアプリゲーム会社の「ヘブンバーンズレッド」というゲームタイトルのローンチプロモーション事例です。

「ヘブンバーンズレッド」は、オタク界隈では知名度100%レベルの超有名PCゲームブランドのKeyとWright Flyer Studios様がタッグを組み、現在絶賛開発中のアプリゲームです。

このお仕事を競合コンペで獲得することができ、広告コミュニケーション全般を担当させていただくことになりました。

↓コンペに勝ち制作した動画の一例(動画のキャプチャにて。)

HBR_Next_is_0825---OK.00_01_04_12.静止画001

その中の一制作物としてこのゲームの制作発表会を告知するTwitter用動画を制作しました。今回はその動画を例にしてTwitterでプロモーションをする上で気をつけるべきポイントやファンマーケティングを意識した視点をいくつかご紹介します。

その1:告知文は必ずしも目立たなくてもいい。

HBR_Next_is_0825---OK.00_01_16_03.静止画002

上記は本動画のディスプレイカット(タイトルロゴとともに最も告知したい情報が載るカット)になります。

この動画は先ほどもお話ししたように制作発表会告知が最終目的になるのですが、その告知をしているのはこのカットのみです。これがTwitter動画の一つの特徴でして、Twitterでは多くの場合、情報の詳細はツイート文で担保できるため、動画では後半に控えめに出てくるだけでも極論はOKだったりします。

↑該当の動画ではありませんが、Twitter広告の典型例で言うとこんな感じ。
  
今回の例はTwitter用の動画表現としての最適化のお話ですが、Twitter以外のどんなメディアの場合であっても、同様に出目の最終イメージを想像しながら個別最適化した動画表現のプランニング意識が非常に大切であると思います。


その2:デバイスに則したサイズ検証を行うべき。

図3

基本多くの人がTwitterを見るデバイスはスマホになります。そのため、この動画でもブランドロゴやスーパーのサイズは編集室の大きなモニターで映像を見るときの感覚だけを信用しないようにしてデザインを構成しています。

ゆえにブランドロゴやスーパーなどの情報を一回り大きくしております。実際にこのような大きさにした方がユーザーからのアテンションが良い傾向にあるのです。

このようなサイズ検証は事前にクライアント様が確認する前のインナーチェックで徹底しておくことを普段から心がけています。

ちなみに今回のこの動画の編集時にはクライアント様から「ロゴとスーパーを小さくしてほしい」という要望をいただいたりもしたのですが、その際は、上記検証のお話をさせて頂いた上で現状サイズのまま納品させていただきました。(基本的にはクライアント様の意向に寄り添いたいと思っていますが、ここに関してはなぜそうあるべきか?を熱意を持ってクライアント様と議論することが非常に重要だと思っています。)


その3:動画に入れる各キャラのセリフ選びに時間をかける。

図2

今回の動画の内容は「Key作品の歴代キャラクターたちの名シーン/名台詞を振り返り、上記キャプチャのように一挙に紹介する」というものでした。
※権利の関係上、動画を載せられず恐縮なのですが、こちらのリンクのようにKey作品には非常にたくさんのファンを唸らせてきたセリフがあり、それらを演出でかっこよくラッシュさせていくという内容でした。

そのため、Key作品のファンの目を引くシーン/セリフ選定が何よりも重要になってきます。そして、オタクとしての自分自身のバリューを出せるとしたら、やはりこういったところになると思っています。

「入れるセリフ・キャラクターはクライアントさんが使用したいものを選んでご支給ください」と言い退け、動画クリエイターは楽をすることはいくらでもできると思いますが、ここで福島の主義的には楽をしたくないと考えています。

なるべく自身のオタクとしての本能で最適なゲーム場面・キャラクター・セリフを選定し、まずは提案してみようと思っていますし、今回のこの動画でもその議論によって入れる内容を変更していただいたことも実際にありました。
個人的にクライアント様との信頼関係構築には、ここは最重要であると思っております。そして、一億総クリエイター時代とも言われる昨今においては、これに限らず「自分自身にしか付加できない価値」を提供していくことがある種の差別化ポイントになるため、これからの広告クリエイターに必要な視点になるのではないかとも思います。


ポイントをおさらいすると、
①発表会告知はツイート文で担保できるので、できるだけ演出を邪魔しないようにあしらう。
②Keyロゴやゲームクリエイターの名前が大きくファーストビューで表示されるよう設計する。
③ファンのKeyとの思い出を刺激するシーン/セリフを猛ラッシュする。

何気ない点も上記のポイントの中には多いですが、全ては「Key作品に触れたことがある人が思わず目を止めてしまう」という目的達成のために共通しています。

以上のポイントを踏まえることが、Twitter上でファンマーケティングを達成しうる動画の肝であり、これこそが「オタクのフルファネル・ユニークネス」なのです。

この他にも色々と気をつけるべき点はたくさんあるのですが、このようなちょっとした意識の差によって、幾分、というか、かなり動画のパフォーマンスが変わってきます。

この案件では「Keyファンを惹きつける」という、僕みたいなオタクの人が目をとめてしまうにはどうすればいいか?を純粋に考えることができました。TVCMでは15秒という尺の制限と、広く認知を獲得することを主眼としているため、案外これがやりづらかったりもします。今回は、オタクとしての知識を存分に発揮できるという意味では個人的にはやりやすかったです。そして何より「オタクであることが求められる」ことを実感できた仕事となりました。

 拡大するCMプランナーに求められるスキル

Wright Flyer Studios様の競合コンペで印象的だった話が1つありまして、それはオリエン資料にTVCMの項目がなかったことでした。
最近こういう案件によく出くわすようになりました。つまりは、「目的が達成できれば手段は問わない」タイプの競合コンペです。
そのため、ADKも「認知」〜「ファン育成」までのコミュニケーションストーリーをTVCM抜きで構成した提案をしました。

もちろん案件によりけりだとは思うのですが、WEBメディアのみで「認知」から「ファン育成」までのコミュニケーションを達成することも可能な時代になってきたと思います。

今時のCMプランナーとしてのスキル・素養は必ずしも「TVCM発」で培われるだけではなくなってきており、上記事例のように、現在のマーケティング活動、例えばADKでいう、フルファネルコミュニケーションにおいてはTVCMプランニングの知識だけでは、コミュニケーションにおけるKPIを達成できないのかもしれません。

つまり、CMプランナーと言えども、Twitterひとつとってもどのような広告メニューがあるのか?どのデバイスで最も利用されているのか?など、様々なWEBも含めた媒体特性までを知っていないといけないのです。


オタクはもはや「才能」、かもしれない(震え声)

これまでの話を受けて、これからの広告クリエイターにはひょっとすると「オタク力必須の時代」が到来するのでは?と思っています。
「いや、俺、別にオタクじゃねーし…」と思われる方もいるかと思うのですが、ちょっと待ってください。

ご紹介した通り、CMプランナーは多様なスキルと素養を身につけなければなりません。

その付加価値というものが僕の場合は「アニメやゲーム」の趣味領域の知識、そしてその延長にあるメディアのTwitterについての知識になっており、それが今のところは業務にうまく活かされてきています。

孔子の言葉に「努力は夢中に勝てない」というニュアンスの格言がありますが、まさにそれかもしれませんね。
つまりは「なりふり構わず夢中になれること=オタク力」なんだと思います。

広告のターゲティングが非常に多岐にわたるようになった今だからこそ、広告クリエイターも各々の専門性に深〜〜〜〜〜〜〜く刺さるような「オタク力」が必要なのではないでしょうか。

特に「ファン育成」が求められるこれからの広告活動において、自分でファン心理を考え抜く視点が大事だと思います。これが僕なりの「フルファネル・ユニークネス」です。

ということで冒頭の話に戻るのですが、広告コミュニケーションに課題を抱えているクライアント様がいらっしゃれば、一度オタククリエイターの僕に仕事を発注してみませんか???

「認知〜ファン育成」までフルファネルのオタク力全開コミュニケーションで、課題解決させていただきます!

・・・・興味湧いたけど「いや、でもなんか気持ち悪いな…」となった方がいらっしゃるようであれば、ご安心ください。現在ADKクリエイティブ・ワンではリモートワークを推進しているため、基本カメラオフのままプレゼンも可能です。(真顔)

最後に

(「夢中」になれと言った手前、オタク特有の早口で、最後に「ヘブンバーンズレッド」の宣伝をさせてください!)
「CLANNAD」や「Angel Beats!」などを手がけた麻枝 准さんのシナリオ。
多数のアニメソングを手がける歌手、やなぎなぎさんの主題歌ソング。
多数の人気作品のキャラクターデザインを手がける神絵師ゆーげんさんのイラスト。
など豪華なクリエイター陣を揃えた夢のゲームッッッ!!
現在事前登録の受付を開始しましたので、よろしければ是非登録をお願いします!

今年中のローンチに向けて様々な映像コンテンツ現在進行形で準備中です。
喧々諤々の編集作業明けで深夜2時くらいに、Wright Flyer Studiosのご担当者様から「記念写真撮りましょう!」と言われ、深夜テンションのまま撮った写真を最後に掲載して締めたいと思います。ありがとうございました!

↓深夜のやや疲労気味のWright Flyer Studiosの皆様と福島(左から2番目)

iOS の画像 (3)

(ADK CREATIVE MALL 特設サイトはこちらから)
福島滉大 CMプランナー
営業職を経て、現在のクリエイティブ職へ転局。
小学校4年生の頃に右腕を骨折。
高校1年生の頃に右腕を再び骨折。現在に至る。
「お前、広告よりアニメの方が好きだろ?」とたまに言われますが、
どっちも同じくらい好きです。

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